初夏の訪れとともに紫外線量は日増しに増えています。
紫外線対策は、当たり前の昨今ですが、さらなる美肌づくりで目指したいのが明るく透明感のある肌。
今回は、その敵ともいうべきクスミの正体を知り、色ムラのない若々しい肌作りの方法を探ります。
クスミってなに?
水分量と紫外線、血行不良が大きく関与してるといわれている【クスミ】ですが、実は医学的にクスミの定義は存在しません。
一般的には、顔全体に透明感がなく、どんよりした印象を与えることを言うようです。
厄介なことに、クスミは目に見えるトラブルなどとは違い、自分ではなかなか自覚しにくいものなので、例えば「疲れた顔しているね」など、人から心配されることで気付くことも多いのではないかと思います。
でも、なぜ肌はくすむのでしょう?肌色を決める要素には、肌細胞の水分量=コラーゲンなどの量、メラニン色素量、毛細血管を通る血液の色などが関係します。
水分量が多いほど角質層は潤い、透明感が保たれ、メラニン色素が少ないほど黒ずんだ濁りが少なく、毛細血管を通る血液の色が鮮やかであれば健康的な肌色になります。
対して潤いが低下すると肌は黄みがかり、新陳代謝が悪ければ紫外線によるメラニン色素で黒っぽくなったり、また血行不良で血液の鮮やかさが減れば、黒く濁った肌になってしまうのです。
こうした要因以外にも肌色は日々変化しますが、さまざまなトラブルが混在するとその強弱によって場所ごとに色ムラを起こすこともあり、クスミの現れ方もさまざまで注意が必要です。
現代社会では生活習慣も大きく影響します。
肌は日常生活を映す鏡ですから、寝不足などの不規則な生活や血流を悪くさせる喫煙が、実は直接的な原因になっているのかもしれません。
さらに、心と肌は驚くほど密接な関係にあるので、肌のクスミが改善しないようであれば、最近ストレスを感じやすくなっていないかなど、自分自身を見つめ直してみましょう。
さまざまなトラブルがクスミの原因
以下のようなトラブルがクスミ肌の引き金になっています。
毛穴の開き
毛穴の1つひとつが引き締まって目立たなければ、肌はつるんとなめらかで明るくみえます。しかし毛穴が開いた状態では肌表面に凸凹ができる為、肌は光を一定方向に反射できず乱反射されてしまいます。その為、肌は一段とくすんで見えてしまいます。
毛穴のたるみ
これまで毛穴が気にならなかったのに、毛穴が縦に広がったり、涙型に見えるようなら、肌がたるんでいる証拠です。タルミは肌表面に影をつくるので、顔全体の印象が暗くなります。
キメの乱れ
加齢や紫外線、乾燥などの影響で肌の代謝が乱れると、古い角質が肌表面にたまります。皮膚のターンオーバーが正常に行われず、かさついた肌は、光の透過が悪いため透明感が低下します。
血行不良
血液の流れが悪かったり血液量が少なかったりすると、体内に新鮮酸素や栄養が行き渡らず代謝が乱れ、目の下にクマができたり肌の透明度やツヤがなくなるということになります。また、血行不良に加え、間違ったケアや加齢などにより皮膚が薄くなると、血管が透けて見えるようになり、クスミが目立ってしまいます。
清潔にし潤いを保ち刺激から守る
では、毎日のお手入れで自分のクスミ具合を知るには、何を基準にすればいいのでしょう。
自分の本当の肌色を知るには、お風呂上がりが1番です。
お風呂上がりは血行も良く肌もしっとりして、さらに心身もリラックスした状態なので、この肌色をベースにクスミをチェックすることができます。
クスミは老化にともない、30代以降に目立ってきます。
その原因はいくつかの要素が重なり合っていると考えられますが、まずスキンケアで心掛けたいのは「洗顔」と「保湿」を正しく行うことです。
皮膚は新聞紙1枚と同じ
くらいの薄い組織です
そのすぐ下の表皮基底層には、シミの元となるメラニンを発生させるメラノサイトが存在しています。
メラノサイトは、こすれば日焼けしたと同じようにシミの発生源になりますから、石鹸をメレンゲの様に十分に泡立て、肌に手が触れないようやさしく洗うことが大原則となります。
さらに肌の老化をくい止め潤いを保つためには保湿ケアが欠かせません。
肌が本来持っている保水力は、20歳を過ぎる頃から低下します。
年齢に合った保湿ケアでその減少を補えば、潤いだけでなくハリもアップして赤みのさした健康的な肌を手に入れるこてができるのです。
血の巡りがよくなる生活を
肌のクスミは血行不良や新陳代謝が原因であるように、体の中からの改善がもっとも重要となります。
栄養はバランス良く摂ることが基本ですが、中でも
ビタミンEは・・・
- ナッツ類
- 緑黄色野菜
- うなぎ
- レバー
- タラコ
- オリーブ油
などの食べ物は、血液の循環をよくする効果に加え、老化の原因となる過酸化脂質を抑える働きもあるので積極的に摂るよう心がけましょう。
また、冷えや運動不足解消にはウォーキングやストレッチが効果的ですが、そのような時間がないという方なら、顔に直接つながる首や頭皮の血行をよくする為、首を回してみたり、深くゆっくりした呼吸を繰り返し行うだけでも、リラックスした状態になり血流がよくなります。
自分の思い当たる原因を少しずつ改善してケアを続けていけば、表情までがイキイキと輝き、肌にも自信に満ちた透明感が溢れてくるでしょう。